実戦例1
aの視点で進めていきます。
aの手(手持ちのカードのこと)
Cなし D68Q H235 S459K
ナポレオンとして戦えるような手ではないため、ビッドではおとなしくしておきます。しかしCが最初からないというのはかなり大きいです。
ナポレオンはe。ビッドはC14。副官は裏J。最初に捨てたカードの中にDJあり。
1巡め e:HK a:H3 b:H6 c:H4 d:HA
dの勝ち。絵札2枚ゲット。
初巡はナポレオンからです。eはHKを打ち出してきました。aはHを持っているので、とりあえず3を出しておきました。この巡を勝ったのはdです。この段階では、dは副官か連合かまだはっきりとはわからないのですが、dがHAを出さなければナポレオンが勝っているのですから、連合の可能性が高いと推理できます。
2巡め d:HJ e:SA a:H2 b:H10 c:H7
eの勝ち。絵札3枚ゲット。
dはHを打ち出してきました。eはSA(マイティ)で確実に勝ちに来ました。eはHを持っていないことがわかります。
3巡め e:C2 a:DQ b:CJ c:C8 d:C3
bの勝ち。絵札2枚ゲット。
eはC2を打ち出して、セイム2を成立させに来ました。こうした早い段階でのセイム2は成立することが多いのですが、aは最初からCを持っていません。ここは他の連合が勝つことを期待して、絵札を出しました。bが3役であるCJを出してきたので、彼の勝ちとなりました。
aの残りの手
D68 H5 S459K
4巡め b:jo c:CK d:C4 e:C7 a:SK
bの勝ち。絵札2枚ゲット。a、cが連合であることが確定
bがjoを打ち出しました。切り札を出さなければなりません。もうこの巡はbの勝ちが決定しました。cは絵札を出しました。ここで仮にcが副官だとすると、aが絵札を2枚取り、bが3枚取り、ナポレオンが最初に1枚絵札を捨てているので、連合があと1枚絵札を取れば、ナポレオン軍が14枚絵札を取ることができなくなり、ブレイクが確定します。よってaは最後の1枚の絵札を思い切って出してみました。しかし、cからは自分が副官で負けであるということは言ってきませんでした(cが副官だとしたら勝敗が決定しているのでゲームを続けるだけ時間の無駄)。よってcが連合であることが確定しました。また、自分が副官でないということも、他のプレイヤーからは確定したことになります。
5巡めb:C9 c:CA d:SQ e:C6 a:H5
cの勝ち。絵札2枚ゲット。dが連合、b副官確定。
bはさらにCを出してきました。自分の出す番までにcが勝つことが決定しています。cは連合なので、絵札を出したいところですが、絵札が手持ちにもうありません。
6巡めc:D2 d:D4 e:C10 a:D6 b:D3
eの勝ち。絵札1枚ゲット。
cはDのセイム2を成立させに来ましたが、eはDを持っていませんでした。切り札で勝ちに来ました。
aの残りの手
D8 S459
7巡めe:S2 a:S4 b:S10 c:S7 d:H8
bの勝ち。絵札1枚ゲット
eがセイム2を成立させに来ましたが、dがSを持っていませんでした。しかしaにとっては不運なことに勝ったのは副官と確定しているbでした。dに切り札があれば彼がとっているところなのですが。
8巡めb:DA c:D9 d:D5 e:S6 a:D8
bの勝ち。絵札1枚ゲット。
bはDAを打ち出し、さらに1巡勝ちに来ました。
9巡めb:SJ c:S8 d:D7 e:C5 a:S5
bの勝ち。絵札1枚ゲット。
bがついに副官のカードであるSJを出しました。
10巡めb:H9 c:D10 d:DK e:CQ a:S9
eの勝ち。絵札3枚ゲット
結果としては副官であるbが5巡を勝つ大活躍をしてメイクとなりました。連合軍はやや不運だったと言えるでしょう。
問.5順めで副官がbと確定した理由を述べよ。