詳しいルール解説

  1. トランプの呼び方
  2. 配り方
  3. ピッド
  4. ゲーム

1.トランプの呼び方

まずはトランプをコンビニや文房具店等で買ってきてください。この時できればプラスチック製の物を買ってください。紙製の物はいたみやすいです。また、同じがらの物をいくつか買っておくと、トランプのかえが効いて便利です。

買ってきたらケースから出してみましょう。54〜55枚ぐらいのカードが入っているでしょう。ほとんどのカードには黒、もしくは赤い色で、隅になんかのマークと2〜10の数字かA、J、Q、Kのどれかが書かれています。J、Q、Kが書いてあるカードには人物の絵も描かれていますね。これらが描かれている面がトランプの表とし、同じ絵柄が書いてある方を裏面として説明していきます。

マークの説明からしましょう。黒で三つ葉のマークがかかれているカードはクラブのカードと呼びます。黒で一枚の葉のような絵が書かれているカードはスペードのカードです。赤でひし形のマークがダイヤで、そうでないのがハートです。これらのマークの種類のことを、スートと呼びます。以下、クラブはC、スペードはS、ダイヤはD、ハートはHと書くことにします。

Aはエースといい、1に対応しています。Jはジャックといい、11に対応しています。Qはクイーンといい、12に対応しています。Kはキングといい、13に対応しています。そして、それぞれのカードを、クラブのエース、ダイヤの7、ハートのクイーン、スペードのキング...というように呼びます。以下、クラブのエースをSA、ダイヤの7をD7、ハートのクイーンをHQ、スペードのキングをSKと書きます。

隅にJOKERと書かれているカードがジョーカーです。1、2枚入っているはずです。以下、joと書きます。表のような物が書いてあるカードは、ブリッジというトランプのゲームの得点表です。

ナポレオンで使うのは、各スート13枚ずつのカードとjo1枚を合わせた、計53枚のカードです。他はケースにしまっておいてください。


2.配り方

次にナポレオンにおけるトランプの配り方を説明します。

囲将会ではナポレオンは原則として5人でやります。この5人をプレイヤーとします。5人は各々がカードを持ったとき、お互いのカードの表が見えなくなるように、テーブルの周りに座ってください。テーブルはトランプが置かれたときとりやすいもの、円形の物が良いでしょう。

カードを配ります。この時すべてのカードは裏向きにして、何のカードが配られたのか誰にもわからないようにください。5人それぞれの手前に10枚ずつカードをおき、テーブルの中央(5人の中央)辺りに残りの3枚のカードをおいてください。

注意すべきことはどれが誰のカードかはわかるようにし、カードの種類は分からないようにすると言うことです。

配られたら自分の手前にあるカード10枚をとり、カードの種類がなんであるか、他のプレイヤーにはわからないように確認してください。以後、手に持っているカードは他のプレイヤーに見せてはいけません。また自分が何を持っているか、また、ヒントとなるようなことも(下記のビットは除く)、しゃべってはいけません。原則として、ビッド、副官指定などの必要なこと以外、しゃべってはいけません。


3.ビッド

ビッドとは、1ゲーム(1ゲームの定義はあとで)の最初に、このゲームで誰が何枚以上絵札を取るかを決める競りのこと、あるいはその競りで使われる言葉のことです。但しここで言う絵札とは、各スートの10〜K、Aの計20枚のカードのことです。

また、同時に切り札(トランプ)も決めます。切り札を決めるというのは、クラブ、ダイヤ、ハート、スペードのうち、どのスートのカードを強くするかを決めると言うことです。また、ノートランプ(以下NTと書き、ノートラと読む)、すなわち切り札なしにすることもできます。切り札について詳しくはあとで説明します。とにかくここでは切り札があることだけ覚えておいてください。

具体的には、一人一人が順番に切り札を何にして絵札を何枚取る、と宣言していくことになります。例えば、切り札をDにして14枚取るとか、NTにして17枚取るとかです。実際にゲームをやるときには、略してD14、NT17というように言います。こうした言葉をビッドと呼びます。但し11枚以下は言うことはできません。すなわち取ることの宣言できる枚数は、最低12枚最大20枚ということになります。

ビッドは最初のゲームは配った人の右隣から、2ゲームめからは前のゲームの副官だった人(副官についてもあとで説明します)から、反時計周りに順番に言っていきます。

はじめの人は、上記のようなビッドを言うことになります。あるいは、そうしたビッドを言わないで、パスと言うこともできます。パスかビッドか、どちらかを言わなければなりません。

ここで重要なことは、ビッドには優劣(高低)があるということです。2番目以降のプレイヤーは、パスでなければ、その前にいわれたビッドより優位な(高い)ビッドを言わなければなりません。ビッドは低い順から、次のようになっています。

C12・D12・H12・S12・NT12・C13・D13・・・・D16・H16・S16・NT16・・・・C20・D20・H20・S20・NT20

すなわち、絵札を取る枚数が多くなるほどビッドは高くなっており、同じ枚数のときはNT、S、H、D、Cの順にビッドが高くなっています。

誰かがビッドを言った後、プレイヤーが4人連続でパスしたとき、最後にビッドを言ったプレイヤーは、それより高いビッドを言うか、そのビットで決定するか、どちらかを選びます。前者の場合、また右隣の人から反時計周りにビッドを言っていきます。後者の場合、そのゲームは最後に言ったビットで行うことに決まり、そのビッドを言った人が”ナポレオン”となります。ナポレオンとなることを”立つ”と言います。

なお最初から5人連続でパスした場合、そのゲームは流し、すなわちなかったこととなり、全てのカードを配り直します。

また、あるプレイヤーの手持ちに1枚も絵札がない場合、自分に最初のビッドを言う番が来るまでにそのゲームを流すことができます。流す場合はそのことを宣言し、他のプレイヤーにカードの表を見せて、手持ちに絵札がないことを示します。

ビッドが決まったら(誰が何を切り札にして絵札を何枚取るか決まったら)、副官を指名します。副官とはナポレオンの味方となるプレイヤーです。ナポレオンと副官がナポレオン軍となります。その他のプレイヤーはナポレオン軍の敵、すなわち連合軍ということになります。

ナポレオンは、53枚のカードの内の任意のカード1枚を指定することで副官を決めます。そのカードを持っているプレイヤーが副官となります。ナポレオン自身が持っているカードを指定してもかまいません。その場合、ナポレオン自身が副官となります。

副官のカードを指定したら、ナポレオンはテーブルの上の裏向きのままの残り3枚のカードを取り、他のプレイヤーにわからないように3枚のカードの種類を確認してください。このとき3枚のカードの中に副官のカードが含まれていた場合、ナポレオン自身が副官となります。このように、ナポレオン軍が1人であることをオンリーといい、自分が最初から持っているカードを指定した場合は特にインテンショナルオンリーといいます。

この時点では、副官でないプレイヤーには、他の4人のうちの誰が副官かは正確にはわからないということになります。もちろん、ビッドから副官を推理することは可能です。

ナポレオンが新たに引いた3枚を確認したら、ナポレオンは手持ちの13枚のカードの中から、任意のカード3枚を裏向きにしてテーブルの隅に置いてください(”捨てる”という)。但し、絵札と切り札は表向きにして置いてください。

ここまでが、1ゲームの最初のステップとなります。

ビッドの例
プレイヤー:a、b、c、d、e。この順番に反時計周りに座っている。3ゲーム目。前のゲームの副官はb。

b「パス」 c「パス」 d「C12」 e「NT12」 a「パス」
b「D13」 c「パス」 d「H13」 e「NT13」 a「パス」
b「パス」 c「C14」 d「パス」 e「NT14」 a「パス」
b「パス」 c「パス」 d「C15」 e「パス」 a「パス」
b「パス」 c「パス」 d「H15」 e「パス」 a「パス」
b「パス」 c「パス」 d「S15」 e「NT15」 a「パス」
b「パス」 c「パス」 d「パス」

ここでeが副官のカードを指定したため、NT15でeが立つことに決定。


4.ゲーム

ナポレオンが3枚のカードを捨てたら、ゲーム本編の始まりです。

このゲームの最も基本的なルールは、5人が1枚ずつ順番に反時計周りにカードをテーブルの上に表にして出し、だされた5枚のカードの中で、最も強いカードを出した人(勝った人)が、5枚の中の絵札をすべてもらう、ということです。1人の持っているカードは最初10枚ですから、1ゲームで10回これが繰り返されます。その中で、ナポレオン軍がビットで決めた枚数以上を取ることができるかどうかを、競います。

5人が1枚ずつカードを出すのを、1巡、2巡、...と数えます。1ゲームで全部で10巡あるということになります。

1順が終ったら、絵札はその巡に勝ったプレイヤーの手前に表向きにして置き、残りのテーブルに出されたカードは裏向きにして隅に置いてください。絵札はそのプレイヤーが獲得したことになります。

ナポレオンが最初に捨てたカードに絵札がある場合、それは連合軍の獲得したカードとなります。

1巡め(初巡)に最初にカードを出すプレイヤーは、ナポレオンと決まっています。2巡め以降は、前の巡で勝ったプレイヤーが最初にカードを出します。最初にカードを出すプレイヤーは、基本的に、自分の手持ちのカードの中から任意のカードを出すことができます。最初に出すカードのことを”打ち出し(のカード)”と言います。

2番目以降のカードを出すプレイヤーは最初にカードを出したプレイヤーと同じスートのカードを出さなければいけません。同じスートのカードがない場合には、手持ちの任意のカードを出します。

カードの基本的な強さの順位を示します。最も強いカードは、打ち出しのスートのAです。以下、打ち出しのスートのK・Q・J・10・9・・・・・3・2 の順に強くなっています。打ち出しのスートと違うスートのカードを出した場合、そのプレイヤーはその巡は勝てません。

例:座り順等はビッドの例と同じ。cの打ち出し。

c:D10 d:HA e:D8 a:DK b:D9

aの勝ち。D10、HA、DKの3枚の絵札をゲット。この3枚をaの手前に置く。

しかし、この強さの順位の例外となるカードがあります。それが、ビッドのときに決めた切り札や、3役、セイム2などです。

まず切り札の説明からします。ビッドのときに決めた切り札(強いスートのカード)は、打ち出しのスートとスートが違っていても勝つことができます。但し切り札が2枚以上出た場合には、上記の強さの順位の高い方の勝ちとなります。

例:座り順等はビッドの例と同じ。aの打ち出し。切り札のスートはH。

a:CK b:H3 c:CJ d:D7 e:H5

eの勝ち。

セイム2とは、全員が同じスートのカードを出した場合に出た2のことです。この場合、2を出したプレイヤーの勝ちとなります。

例:座り順等はビッドの例と同じ。eの打ち出し。

e:H5 a:H2 b:HA c:HJ d:H6

aの勝ち。仮にcがDJを出したら、bの勝ち。

3役とは、 SA、切り札のJ、切り札と同じ色の違うスートのJ の、3枚のカードのことです。それぞれマイティ、正ジャック(表ジャック)、裏ジャックと呼びます。この3枚は使い方は切り札に準じますが、切り札よりも強く、セイム2も、3役が出た場合には無効となります。3枚の中では、マイティ、正J、裏Jの順に強くなっています。

例:座り順等はビッドの例と同じ。dの打ち出し。切り札はD。

d:H6 e:H5 a:H2 b:HA c:HJ

cの勝ち。仮にbがDJを出したら、bの勝ち。

dの打ち出し。切り札はS。

d:S7 e:SK a:S6 b:SA c:SJ

bの勝ち。

NTの場合、切り札がないので、正Jと裏Jもなくなり、3役はマイティだけとなります。

joは最も特殊なカードです。このカードを打ち出した場合、切り札のスートの最強のカードとなります。セイム2や3役でも勝つことはできません。NTの場合はどのスートのカードとするかを打ち出したプレイヤーが任意に指定することができます。

例:座り順等はビッドの例と同じ。dの打ち出し。切り札はC。

d:jo e:CJ a:C2 b:C10 c:CA

dの勝ち。

joを2番め以降で出した場合、打ち出しのスートの最弱のカードとなります。セイム2は成立します。この場合、仮に打ち出しのスートのカードを持っていても出すことができます。

S3が打ち出された場合、joを持っているプレイヤー(打ち出したプレイヤーが持ってる場合は例外。)はその順の自分の番に必ず出さなければいけません。これをジョーカー請求といいます。

joは初巡と最終巡(10巡め)は打ち出しで出すことはできません。

初巡にかぎり特別で、3役、切り札、セイム2、jo請求が無効になり、単純な勝負となります。

繰り返しになりますが、このようにして10巡を行い、ナポレオン軍が絵札をビッドの枚数以上を取れるかどうかを連合軍と争います。ナポレオン軍がビッド以上に絵札を獲得した場合を”メイク”といい、獲得できなかった場合を”ブレイク”といいます。まだ10巡が終らないうちにメイクかブレイクかが確定した場合には、そこでそのゲームを終りにしてもかまいません。

ビッドから勝敗が決するまでが1ゲームということになります。


実戦例1も参照してね。得点を付けるといいかもね。囲将会ではナポレオンが勝ったら+2、負けたら−2。副官と連合は勝ったら+1、負けたら−1。オンリーのときはナポレオンが勝ったら+4負けたら−4。つまり1ゲームでの5人の得点の総和は0。

疑問点矛盾点があったら教えてプリーズ!

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