位取り戦法。余りにも初心者受けしないこの戦法。位を取って何が嬉しいのか?一体何が狙いなのか?正直言って全くいい点がわかりません。
位保持するのは大変だし、盛り上がれば盛り上がっただけ傷も出来やすいし、争点を自分から作成してるわけだし。しかし、位を取られてる方が駒組みの発展性は無いし、気分的に辛いのは確か。
位取りが局面の優劣に直結するという話は結構あるし、ましてやそれが急所の位だったら尚更です。具体的に急所の位と言われるのは4筋や6筋。
当然ながら現代将棋でこれらの位を取らせてくれることは無いです。しかし、実はこの位をなぜか取れる作戦が存在したのです。
いや、マジで。具体的にはこの棋譜をご覧ください。
取れないはずの位があっさり取れるのは3手目に66歩と突いている為です。この手を受けて64歩と指すのは普通ありえません。
相手が右四間ユーザーでない限りは突きかえさないでしょう。というわけで、そのまま居飛車にして駒組みを進めると65歩と突くことができるので、6筋の位が取れるわけです。
尚、この手順見てわかるとおり、この戦法は先手専用です。後手で34歩〜44歩とすると、相手が振り飛車である場合は3手目に66歩と突かれている事が多く、先に65歩とされて逆に位を取られます。
これでは何やりたいんだかわかりません。
無事に6筋を取ったら、とにかくここを保持しましょう。それだけで振り飛車側は盛り上がれないので悲しいです。途中で角交換を挑んでくるような場合もあると思いますが、その時も恐れることは無いです。
交換して66に角を打ち直してもいいし、打たないで場合によっては右銀を66に運んでいくような感じも素敵です。
本譜は飛車を成らせる代わりに地下鉄飛車を用いる順。飛車角桂香で端を攻めますから、受けるのは辛いです。
本戦法に関してはやられることはほとんどないでしょう。とにかくマニアックですから。
「365歩のユウキ」という漫画で、フジヤマプレッシャーという謎のネーミングで紹介されてますが、漫画内ではどうやってあの形に組めたのか全くわかりません。
振り飛車党だけど相振り飛車が嫌な人は一度これを使ってみるのもいいと思います。
ふじやまぷれっしゃあ