ビッド

ビッドは見ため以上に重要です。カードの出し方がいくら上手くても、ビッドが下手では、勝てません。

また、ビッドは点数の付け方によって大きく変わってきます。まずそのことを知るために、次のような例を見てみましょう。

ナポレオン軍が勝った(メイクした)時:ナポレオンに+2兆点(オンリーの時は+4兆点)・副官に+1兆点・連合は各々−1兆点

連合軍が勝った(ブレイクした)時:ナポレオン−2点(オンリーの時は−4点)・副官−1点・連合に各+1点

このルールで、100万回ゲームを行うとします。その場合、毎回、自分の手を見て絵札があれば、どんな手であってもいきなりNT20と言うのが最善です。

これは著者の経験からの結論ですが、任意の手でNT20で勝つ確率は、500〜1万分の1程度(すげーアバウト)です。

すなわち100万回のゲームのうち何回かは誰かに、NT20で勝てる可能性のある手が来ることになります。仮に自分がNT20でナポレオンとなった(立った)とき、絶対に勝てない手だとしても、他の人にNT20といわれて勝たれるよりは、その点数の差を考えれば、圧倒的にましです。また、そのうち何回かは、本当にNT20で勝てる手が来るはずです。

仮に任意の手でNT20で勝てる確率が3万分の1として、5回に1回は最初にビッドが言えるので立てるわけですから、5万回に1回はナポレオンで勝てる計算になります。連合の時の勝ちなどほとんど問題になりません。

結局、このようにゲームを行った場合、絵札のない手が来て流すことにならない限り、最初にビッドを言う人が毎回NT20と言うことになります。

そして、ナポレオンになったうち何回ぐらいちょうど勝てる手であったか、という、かなり運に偏ったゲームとなるでしょう。

今度は同様のルールで50ゲーム行い、その時やったメンバーとは2度とナポレオンをやらないとします。そうなると話は変わってきます。

この場合、たった50回しかやらないのですから、NT20で勝てる手がそのゲームの間に来る確率は非常に低くなります。

それゆえに、最初にナポレオンで勝てた人が最終的に1位となる可能性が非常に高くなります(最初にナポレオンで勝ったら、後は毎回自分でNT20で立てば、最後は絶対に1位。仮に他のプレイヤーにNT20で立たれても、50回の間にそのビッドで勝たれることはまずない)。

要するに、いかに最初に、自分がたってメイクするかが問題となります。しかし、それで勝てない手で立つこと(無理立ち)をして、一回も勝てなければ、結局ナポレオンで負けているぶんだけで最終的に負けてしまいます。

誰かがメイクしてしまった後は、100万回やる時と同じ方法が最善ですが、その前はかなり難しそうです。

そこでルールを少し理想化して、ブレイク時の点はそのままで、メイクしたらゲーム終了でその人の1位で決まり、と考えた方がいいでしょう(2〜5位についての問題は残りますが・・・)。

内容が教科書に近づきつつあるので、これ以上深く言及するのはやめておきます。暇な人は自分で考えてみてください。

おそらく一つのポイントとなるのは、任意の手で5人のプレイヤーのうちの誰かがナポレオンとなって、50分の1の確率で勝てるビッドは何であるか、でしょう。

 

こんなふざけた点数の付け方であっても、最善の方法を見つけるのはなかなか難儀なことでした。

 

実際の囲将会の点数の付け方は、

ナポレオン軍が勝った(メイクした)時:ナポレオンに+2点(オンリーの時は+4点)・副官に+1点・連合は各々−1点

連合軍が勝った(ブレイクした)時:ナポレオン−2点(オンリーの時は−4点)・副官−1点・連合に各+1点

です。

先の例よりも、戦略は非常に複雑に、難しいものとなります。

そこで最も重要なことは、どのビッドだと何割勝てるか、を見極めることです。

あくまでも経験則ですが、このルールだと、6割〜8割勝てるビッドまで言うのが理想と思われます。

かなりいいかげんな数字ですが、人により様々な意見もあり、それほどに見極めが難しいことなのです。

また、メイク時とブレイク時の得点の絶対値が等しいので、5割以上勝てる手ならビッドを言ってもいいのではないか、と思うかもしれませんが、そうではありません。その具体的な理由については、やや専門的になるきらいがあるので、ここで述べるのはやめて、皆様への問いとします(てゆうか上手く言えん)。

理由はともかく、そういう物だと覚えておいてください。

実際にどのような手がどのビッドで6〜8割勝てる手なのかを見極めるのも非常に難しいことです。

これは経験で覚えるのが一番いいのかもしれません。

以下に著者の感覚での、ここまで行けるというビッドの例をいくつか示します。

C249K D48JA S6 jo

D14

CA D59T H489J S3Q

H12

CJ DQ H2TKA S45JA

S18

C7 D25A H2359 S4 jo

NT13

CA D23TQ H9TJA SK

H13

CJ D78J H8JA S89A

D14H14

C3679T D6A H2 S36

NT13

C4J D578 H6 S7TJA

S14

これはあくまでも著者の考えによるビッドなので、正解であるとは限りません。あしからず。

てゆうか実戦だとこれより1つ上のビッドまで言いそうです。わけわかりませんね。

ポイントは自分の実力もビッドの考慮に入れるということです。あまりカードの出し方が上手くない人が、上手い人と同じようにビッドをやるのは負ける可能性を増やします。自分の実力も考えて、大体勝てるかどうかを見るべきです。

要するに、カードの出し方が上手い人ほど、より高いビッドでも無理だちとならないのです。

但し早く上手くなりたいのであれば、上手い人と同じようなビッドをやるべきかもしれません。

 

さらにビッドが上手くなるには、他のプレイヤーのビッドにも注意すべきです。

例えば自分がで立ちたいのに、他の人がを主張しているのであれば、自分でHで立つのはやめておいた方が良いです。

なぜならば、自分がHで立った時、そのプレイヤーが連合の強力な敵となる可能性が高いからです。

うまく副官にすればいいのではないか、という考え方もありますが(こういうのをのっかりという)、外れた時のリスクが大きく、基本的には立たない方がいいようです。

また、SAを持っていて他にもいくつか使えるカードを持っている場合、最初にC12といった後ずっとパスするという手段もあります。SAを持っていると副官となる可能性はかなり高くなります。基本的にナポレオン軍の方が勝率がいいのですから、5人連続のパスで流しにするよりも、低いビッドで誰かに立ってもらいたいのです。そのために、流されないことが決まったら、自分はビッドに参加せず、無理につり上げることを避けるのです。

逆に言えば、こういうビッドをする人はSAを持っている可能性が高い、ということになります。

 

まとめ

  • ビッドは思ったより重要
  • 自分の手がどのビッドでどれくらい勝てるかを見極める。かなり経験が必要
  • カードの出し方がうまい人ほど、ビッドが広い
  • 他の人のビッドにも注意する
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