「三麻」とは、三人で行う麻雀である。 基本的なゲーム進行の仕方は、ほとんど四人麻雀(以下「四麻」と略す)と同じである。 ここでは、あなたが四麻を知っているものとして、 主に四麻との違いのみを解説するに止める。
この文書はあくまで三麻のルール解説であり、 打ち方などの戦術について述べたものではない。 三麻におけるゲーム内容は四麻とは全く異なるが、ここでは言及しない。
萬子の二三四、六七八を除いた 112 牌全てを使用する。 まず、牌を裏向きにしてよく混ぜ、それぞれが 18〜19 トンずつ 2 段に 牌を積み上げる。親が決まっていないときは、2度振りで親を決める。 次局以降は、最後に和了した者が常に親である。 ダブロンのときは、以下の優先順位で次局の親を決める。
さいころの目は、2,5,8,11 が下家、3,6,9,12 が上家、4,7,10 が振った人自身となる。 四麻と同じ四角い卓を使用する場合、左隣(いないときは対面)が上家、 右隣(いないときは対面)が下家である。
親がさいころを振り、四麻と同じ様に配牌を取り出す。ただし、ドラ表示牌の位置は、 7 トン目である。また、親のチョンチョンは、上側の連続する 2 枚を取ることにする。 あとは、チーができない他は、ほとんど四麻と同じ様に進行する。
ちなみに、9 種 9 牌や三風子連打、三家リーチでは流れない。 ただし、四槓流れはあり。 流局した場合は、理由の如何によらず、親続行でリーチ棒は供託、本場加算する。
王牌は 14 枚とする。 海底では抜きドラを出せない。 ただし、リーチをかけている場合には、抜きドラを河に捨てることができる。 また、カンドラ表示牌が 14 枚目を超えている場合は、 カンドラ表示牌の手前を海底とする。 海底以外では、カンドラをめくれない場合でも、カンできる。
点棒は、一人 25 本(千点を 1 本とする)持ちの 30 本返しで、1 翻につき 1 本である。開局時点で誰かが 0 本以下になった時点で半荘終了とする。 マナーとして、点棒が 10 本を切ったときは申告すること。
流局時にノーテンの者は、ノーテン罰符として、聴牌者一人につき 1 本渡す。
誰かが和了した場合、役とドラの翻数を数え、ロン和了の場合は 放銃した者から、ツモ和了の場合は他の二人から、点棒をもらうことができる。 つまり、ツモの場合は、もらえる点数が 2 倍になる。もちろん、ダブロンはあり。
見せ牌や包は無し。
半荘終了時に最も点棒を多く所持している者がトップである。トップ賞は +15 本。 ただし、同点の場合には、以下の優先順位でトップを決める。
ドラは、通常のドラ、抜きドラ、5ドラ、赤ドラの四種類ある。 それぞれ、手の内とさらした分だけ、ドラの数に 1 翻ずつ加える。
通常のドラは、四麻と同じで、槓ドラや裏ドラあり。ただし、萬子は、 5萬 → 5萬、1萬 → 9萬 → 1萬と循環する。 槓ドラは、暗槓・明槓ともに即乗り。
5萬と北は、抜きドラとして自分の右側にさらし、足りない分を王牌から補充する。 ただし、自分のツモ番のときのみ出すことができる。つまり、ポンのときは抜けない。 5萬を一人で 4 枚集めたときには、2 翻増える。
また、抜きドラは、0 回のツモと見なされるので、一発系(天和・地和・嶺上含む)は 消えない。 抜きドラを抜いた直後の天和・地和と 四暗刻単騎、国士無双十三面張、九連宝灯九面張は両立する。 (どれが第1ツモであるか、明確に分かるようにしておくこと)
抜きドラは河に捨てたり、手の内で使用することはできないが、北は役満和了時のみ 手の内で使用できる。また、他人の抜いた北で、役満を和了ることもできる。
5筒、5索、5萬は、常にドラである。
赤5筒、赤5索、赤5萬は、赤ドラとして、さらに 1 翻を加える。
以上をまとめると、例えば、ドラ表示牌が5萬のときの赤5萬は、 通常のドラ・抜きドラ・5ドラ・赤ドラであるので、4 翻である。
三麻における役の翻数を列挙する。括弧内は喰い下りの翻数である。
門前 1(0)、場ゾロ 2、親 1、本場、ドラ、暗槓 4、明槓 1、一発 4、抜き北 4
リーチ 1(0)、ダブルリーチ 2(0)、ツモ 1(0)、嶺上 4、槍槓 4、海底 4、河底 4
平和 1(0)、タンヤオ 1、一盃口 1(0)、二盃口 6(0)、 役牌 1、小三元 2、対々 2、三暗刻 3、三連刻 2、三色同刻 2、一通 2(1)、 チャンタ 4(1)、混老頭 4、純チャン 6(2)、 混一 5(3)、清一 8(5)、七対子 3、三槓子 6
天和、地和、人和、大三元、小四喜、大四喜、四暗刻、清老頭、国士無双、 字一色、緑一色、九連宝灯、四槓子、四連刻
役を数えて最終的に 3 本のときは、カラスとして 15 本になる。 子の 0 本場、非門前でしかありえない。
チョンボは 8 本オール支払う。 親継続、リーチ棒供託、本場加算する。
誤ロンは、即チョンボとする。 手牌を倒していなくても、ロンと発声した時点で、誤ロンとする。 ポンロン(ポンやカンと発声した後にロンと言い直す)は、誤ロンとする。 誤ツモは、誤ロンと同様の扱いとする。
多牌は、発覚した時点で、即チョンボとする。
誤副露(ポン・カン・抜きドラ)、誤った場所からのツモ、山崩しは、 元に戻せる場合は、元に戻して、お咎めなしとする。 元に戻せない場合は、発覚した時点で、即チョンボとする。
ノー聴リーチ、振り聴リーチ、リーチ後の見逃しは、流局後チョンボとする。
和了放棄になった者は、ポン・カン・ロン・ツモ・リーチ禁止。
少牌は、発覚した時点で、和了放棄とする。
罰符は 1 本支払って、供託とする。
誤ポン・誤カン・誤リーチの発声は、罰符とする。 誤チーは、お咎めなしだが、マナーとして発声しないようにすること。
ドラ表示牌の誤りは、 元に戻せる場合は、元に戻す。 元に戻せない場合は、現状優先として、正しい位置の牌と入れ替える。
本場表示の誤りは、 正しい表示に戻せる場合は、正しい表示に戻す。 正しい本場が分からなくなってしまった場合は、現状優先とする。